*投資は、自己責任原則というルールがあります。
*ご自身の理解に応じて、適切な投資を行ってください。
はじめに
景気循環とは、経済全体の活動水準である景気において、循環的に見られる変動のことで、一定の原因により決まった周期で恒常的・法則的に循環すると考えられています。本ブログでは、景気循環について詳しく解説し、その運用方法や具体的な影響を検証していきます。本記事では、まず景気循環の概要を説明し、その後それぞれの波の特徴や種類をご紹介します。また、過去の景気循環の例とそれを利用した投資運用の方法についても触れていきます。
景気循環の基本
景気循環の局面
2つの局面に分ける考え方や4つの局面に分ける考え方があり、循環は主に景気の谷、景気の拡張期、景気の山、景気の後退期などの局面で表されます。日本では、内閣府は2つの局面に分割して景気循環を表しています。また、景気循環の分析には景気動向指数が使われ、これが50%を超えている期間は景気拡張期、50%を切っている期間は景気後退期とされています。
景気循環の形状は、時代や経済状況によって異なってきますが、循環全てに共通します。景気が良くなると企業は人を増やし、雇用者は増加します。反対に景気が悪くなると企業は雇用を抑制し、解雇することがある。また金融機関も景気循環に影響を受け、不況時には貸出金が減少し、利益が圧迫されます。ですが好景気時には資金需要が増加し、貸出金残高も増加する。
主要な景気循環の種類
景気循環の中にはさまざまな種類があります。その中でも代表的なものにキチン循環、ジュグラー循環、クズネッツ循環、コンドラチェフ循環が挙げられます。それぞれの循環は独自の周期を持ちます。例えばキチン循環は約40ヶ月を一周期として経済活動が変動するとされており、ジュグラー循環は10年、クズネッツ循環は20年、コンドラチェフ循環は50年といったように、それぞれが異なる周期で循環しています。
これらの景気循環はそれぞれ異なる要因によって引き起こされていると考えられます。キチン循環は企業の設備投資によるもの、ジュグラー循環は金融システムの変動や企業の従業員の士気など、クズネッツ循環は人口動態や技術革新、コンドラチェフ循環は長期的な社会的技術進歩や地理的要因などが影響しているとされています。
過去の景気循環の例
ITバブル時代の景気循環
1999年後半から2000年の間は世界的なITバブルの絶頂期にありました。日本の生産は回復基調に乗っていました。しかし2000年秋にはITバブルが崩壊し、在庫が積みあがり、生産は減少に転じました。その後、生産はさらに減少し、出荷の低下を上回ったため在庫は減少に転じた。この時期は日本の景気が最も厳しい時期であった。
しかし、2002年3Qから生産は緩やかな回復を続けている。景気循環にはジュグラー循環、クズネッツ循環、コンドラチェフ循環の3つの周期があります。またそれぞれ10年、20年、50年の周期で循環する。景気循環は企業の設備投資に起因するとされており、経済に様々な影響を与える。
過去の好況が重なった時期
過去には神武景気や岩戸景気、いざなぎ景気などがその例として挙げられます。これらの好況が続いた時期は景気循環の各波が重なっていたことが考えられています。専門家の分析によると、これらの波が重なる時期は好調が続くとされています。そのため過去の例を見ることで今後の景気循環を予測することも可能です。
2024年には再び好況の波が重なる時期がやってくると予測されています。準備ができればビジネスや投資に大きな利益をもたらすチャンスを掴むことができます。ただし、景気はあくまで波があり、好景気が続くわけでもありません。また不景気が続くわけでもないため、その時々で適切な対策を講じることが重要となります。
景気循環を捉えた運用方法
分散投資×長期保有 vs タイミングを計った運用
一般的には「分散投資×長期保有」が広く言われています。ですが景気循環を捉えてタイミングを計って運用したほうが、パフォーマンスは向上すると考えられています。景気が悪くてマーケットが下落しているときに買って、景気が良くなってマーケットが上昇したときに売るというイメージがあると思います。具体的にどうやって景気循環を捉えるかは難しいでしょう。
しかし、日経平均株価を対象にすると、「冬(前半)」から「冬(後半)」になったら買い、「夏」から「秋」になったら売ることでパフォーマンス向上につながることが分かっています。日経平均の底値圏や天井圏を捉えるための指標に目を向けることが重要です。
指標を利用した運用方法の具体例
日経平均の底値圏を捉えるためにファナックの在庫循環を見ることが重要です。天井圏を捉えるためには予想EPS(1株当たり利益)の前年比増減率を見ることが有効です。これらの情報を利用して、適切な売買タイミングを見極めることが重要です。
景気循環は約3年半のサイクルで動いています。うまく判断することでパフォーマンスを向上させることができるとされています。新規投資家や長期運用をしている人に、この手法を用いた運用方法は有益です。またアプリやオンライン教材を利用して投資法を学ぶことがおすすめされています。
まとめ
景気循環は、経済全体の活動水準である景気において、循環的な変動を示すものです。日々の経済活動に大きな影響を及ぼしています。過去を学び、適切な運用方法を用いることで、これからの経済の変動を見極めることができるでしょう。景気循環やその影響を理解し、運用方法に取り入れることで、より安定した投資を行うことが可能になります。
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