こんにちは!元証券マンの教室 です。
今回は、【受渡日】についてです。
対面の証券会社で後入金でも良いのはなんで?
同じ日に儲かったら売っていいの?
どちらも受渡を理解すれば解決しますよ!
- 受渡日って何?
- 株の売買に影響はあるの?
これから初めて投資をする方は、是非みていってください👍
「ここの内容は大丈夫!」と言う方は、飛ばして次へ進んでください!
*投資は、自己責任原則というルールがあります。
*ご自身の理解に応じて、適切な投資を行ってください。
受渡日とは
受渡とは、取引をしてから商品や資金を受け取ることを指し、受渡日はその日にちのことを指します。
そもそもスーパーなどで買い物をするとき、買ったのと同時に商品を受け取ると思います。
金融商品の場合、同日受渡ではないことが多いです。
日本の株式の場合、取引が成立した日を含め3営業日目が受渡日になります。
営業日は、日本の株式市場が動いている日(基本的にカレンダーの黒い日)です。
約定日 | 受渡日 |
---|---|
月曜日 | 水曜日 |
金曜日 | 火曜日 |
そのため対面の証券会社では、受渡日までに入金する場合は後入金ができると言う事になります。
その日受渡じゃないんですね
少し前までは4営業日だったんだよ!
注意点
受渡日が3営業日目であることから、いくつか注意点があります。
- 株主優待や配当の権利付最終日
- 未入金
- 差金決済
では順番に紹介していきます👍
権利付・権利落
株式を保有していると、配当金や株主優待がもらえたりします。
また、権利月の月末まで保有することで権利が得られます。
しかし月末といっても、受渡が翌月になれば問題ありません。
そのため、権利月の最終営業日より3営業日前が権利付最終日になり、その翌日が権利落日となります。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 |
2022年11月で例を挙げると、11月の最終営業日が30日になります。
そのため、権利付最終日は28日なり、権利落日は29日になります。
つまり権利付最終日まで保有していないと、配当や株主優待はもらえないと言う事になります。
未入金
後入金で買付の場合、3営業日以内に入金する必要があります。
「安くなったから株が買いたい」と引け間近に注文を出す場合は、悠長に先に入金することはできません。
買えた場合は、翌日に速やかに入金しましょう。
差金決済
差金決済とは、買い売り買いを同日に行い、差額で取引する方法のことを指します。
「買付をした同日に、利益が出たから売る」
「売った銘柄が、安くなったのでその日に買い直す」
行うことはできる取引ですが、資金の部分で注意が必要です。
例を挙げて噛み砕いて説明します。
買付可能資金:100万円
銘柄A:50万円(値上がり後は60万円)
銘柄B:80万円
まず銘柄Aを買うとします。 100万円−50万円=50万円
その後銘柄Aが値上がりし、60万円で売るとします。 50万円+60万円=110万円
この場合、手元の資金は110万円あるように見えますが、再度銘柄Aを60万円で買い付けることはできません。
同一銘柄を買い付ける場合は、買付代金の支払いがかかるため、残りの資金は50万円となります。
これを差金決済といいます。
しかし、買付資金が追加で10万円あれば、このケースの場合もう1回買付は可能です。
また、銘柄Bを買い付ける場合は、110万円が買付可能資金額になります。
そのため、銘柄A買い売り→銘柄B買い売りは可能です。
これらの取引は、買い売りが1日違えば何の問題もありません。
海外の株式
海外も3営業日なの?
少し違う点があります!
では見ていきましょう👍
米国・中国
海外の取引の場合、現地約定日と国内約定日の2つを理解する必要があります。
現地約定日は、海外の市場で取引できた日のことです。
また国内約定日は、現地約定日の翌営業日のことです。
現地約定日 | 国内約定日 | 受渡日 |
---|---|---|
月曜日 | 火曜日 | 木曜日 |
金曜日 | 月曜日 | 水曜日 |
受渡日は、国内約定日から3営業日目になります。
また配当に関しては、現地の権利付最終日まで保有することで、受け取ることができます。
他にも、現地約定日と国内約定日が同日の国もありますが、今回は省略します。
まとめ
- 日本の株式の受渡日は3営業日
- 海外は、現地と国内の約定日がある
今回は、【受渡日】について説明していきました。
上記について、理解いただけたらこの回は問題なしです!
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